考察

気持ちよく眠りにつために、『脳の覚醒度を下げる5つのポイント』

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脳をうまく使うためには、睡眠が不可欠

脳をうまく活用した生活や勉強を行うためには、規則正しい生活が不可欠です。規則正しい生活には、十分な睡眠が必要です。そして、十分な睡眠をとるためには、脳の覚醒度を下げることが重要となります。

ここでは、脳の性質から、「確実に覚醒度を下げる」と言われている5つのポイントを紹介します。

 

脳の覚醒度を下げる5つのポイント

1.「深部体温」を上昇させる

人間には、体温などを一定に保とうをする「恒常性(ホメオスタシス)」という機能が備わっています。 そのため、深部体温が上昇すると、体としてはそれを下げようと作用します。

体が体温を下げるように作用すると、脳も体も不活発になります。つまり、脳の覚醒度が下がってしまいます。

そうすると、体として眠たくなるというわけなのです

また、深部体温を上昇させる主な方法には、以下の2つがあります。

  • ゆっくりと入浴する

⇒入浴は、体の疲労回復のためだけでなく、深部体温を上昇させ、結果的に脳の覚醒度を下げるためにも重要です。

  • 体が温まる程度の運動をする

⇒深部温度の上昇を期待した運動は、少し長めのストレッチや軽い筋力トレーニングくらいで十分です。あまりに激しい運動をすると、逆に興奮してしまうので、就寝前1~2時間前には避けるようにしたほうがいいと言えます。

2.明るさを低下させる

脳の覚醒度を低下させて、眠気を促すためにはメラトニンという脳内ホルモンが分泌される必要があります。 メラトニンの分泌がされるきっかけとなるのは、視覚から入ってくる光が弱まることです。

ところが、現代社会ではスマホの光やパソコン、テレビの光など一日中、視覚は光に晒されています。

眠たくなったら、できるだけ光源が見に入らないように遠ざけることが重要です。

枕元にスマホをおいて、寝る直前まで画面を見ているのは、脳の覚醒度を低下させるという観点からはどう考えてもよくない習慣と言えそうです。

3.昼間にしっかりと日光を浴びる

脳内でメラトニンが分泌されるためには、脳内でセロトニンが生成されていることが重要です。そして、セロトニンが生成されるためには、強い光を浴びておくことが必要です。

セロトニンが生成されるための強い光というのは、蛍光灯の光では不十分で、やはり日中、日光を浴びることが重要です。

また、「リズム感のある運動」を行うことも、セロトニンの合成を促すとされています。音楽に合わせて体を動かしたり、ジョギングや散歩といった運動が効果的です。

4.寝る直前の勉強は避ける

寝る直前に、脳に情報を入力すると、脳の覚醒度を高めてしまうことになりかねません。重要なのは、脳の覚醒度を下げることです。

そのため、寝る直前にインプットの勉強はするべきではないのです。アウトプットの勉強でも、なおさら頭を使い覚醒度を上昇させることになってしまいます。

しかし、どうしても勉強が必要なるときもあります。そういった場合の、寝る直前の勉強としては以下の2つがおすすめです。

  • 「今日得たもの」を確認する

⇒ここでの確認は「復習」ではありません。「復習」をがっつりやってしまうと、脳の覚醒度は上昇してしまうからです。ここで行うのは、今日の勉強で獲得した『報酬』を確認することが目的です。今日の『報酬』を確認することで、「今日はこれだけやった、がんばった」というポジティブな気持ちを作り出すことが大切なのです。

  • 「明日すること」を確認する

⇒「明日すること」を確認することによって、「明日もがんばろう」という気持ちを持って寝ることができます。また、大まかにスケジュールを確認しておくことで、明日の予定をある程度スムーズにこなすことができるようになります。

5.気になることや不安定なことがあっても「寝ることが最善の策」と考える

私たちは、寝る前に無理に解決策を考えようとしても、ろくなことを考えません。それよりも、 翌日に起きてから考えたほうが、よりよい状態で頭を働かせて、寝る前よりも断然よいアイデアを思いつくことができます。

外山滋比古先生は、『思考の整理学』のなかで「朝御飯を食べる前は、頭がすごくいい状態だから、簡単にいい仕事ができる。すごく簡単なことを「朝飯前」というが、その真意は『「朝飯前」にやるくらい簡単にできること』という意味。」というようなことを書いておられました。

たしかに、夜の頭でどれだけ考えても解決策が浮かばなかった問題を、朝起きて朝御飯を食べる前に考えるといとも簡単に解決できることはよくあります。

寝る前には、ごちゃごちゃと考え事をせず、難しい問題ほど明日の朝の自分に任せるのがおすすめです。

 

まとめ

どんなに勉強が大切な時期でも、人間は社会的動物であり、そのため、社会生活がそれ以上に大切なものです。

そして、社会生活を営むためには、十分な睡眠と食事を心がけ、できるだけ生活のリズムを安定にすることが肝要です。

脳が存在している最大の目的は「生きるため」ですから、生存にとって重要なことをいい加減にしてしまうと、それだけで脳の機能を十分に発揮できなくなってしまうのです。

今回の『脳の覚醒度を下げる5つのポイント』のエッセンスは、そんな生存にとって重要となる「睡眠」のためのエッセンスであります。

 

<参考文献>

思考の整理学 (ちくま文庫)
Posted with Amakuri at 2017.9.3
外山 滋比古
筑摩書房

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