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デートの必勝法!『感情の発端』を読み違えさせるテクニック~“恋”なんてしょせん勘違い

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怖いから走るのか、走るから怖いのか

通常私たちは、人間自体、何らかの感情に突き動かされて行動する/していると思っています。つまり、「怖い」という感情があるから、「走る」という行動をとるということであり、すなわち「怖いから走る」ということです。

その一方で「走るから怖い」ということもあります。「走るから怖い」というのは、「走る」という行動が先で、それゆえに「怖い」のだということを意味しています。つまり、なぜ「走る」という行動をとったのかは明らかではないのです。しかし、確かに私たちはまず行動し、後になってから「なぜあのように行動したのだろう」と考えることがあります。

感情があるよりも先に行動をとった場合、私たちは行動から感情を逆に考え、「こういう感情があったから、この行動をとったに違いない」と思い込み、自分を納得させてしまうのです。

 

恋愛心理学で必ず語られる『吊り橋実験』

恋愛心理学に触れると、必ず語られる有名な実験があります。それが、ダットンとアロンによる『吊り橋実験』という実験です。

方法

この実験では、2グループにわけた男性被験者に、高さ70メートルのグラグラ揺れる吊り橋高さ3メートルの頑丈な固定橋を渡ってもらいます。

そして、橋を渡った直後の男性に対して、実験者の女性が声をかけ、最後に「もし話の続きが興味があったら、この番号に電話してください」といって、連絡先を渡しました。

さて、どちらのグループの男性が多くの連絡をしてきたのでしょうか。

結果

結果は、『吊り橋』を渡った男性のほうが多くの割合で連絡をしてきたのでした。

これは、吊り橋を渡ったことの恐怖によるドキドキを「女性に魅力を感じているためにドキドキしている」と思い込んだと考えられます。

これこそが、「感情の発端の読み違え」というものです。(心理学の専門用語では難しく「錯誤帰属」といいます。)

被験者は「なぜドキドキしていたんだろう」と考えます。しかし、激しい運動をしたのでもなければ、意識に上がるほど怖い体験をしたわけではない。強いて言うなら、女の子に声をかけられたなと考えます。そのため、ドキドキしたのは「怖かったから」ではなく、「彼女に出会って恋をしたからだ」と考えてしまうのです。

また、この実験には応用があり、実験者である女性が「橋の真ん中あたり」に立っているのと、「橋を渡った直後」に立っているのとでは、「橋の真ん中あたり」に立っているほうが、多くの被験者が連絡をしてくることが知られています。つまり、より橋が揺れてドキドキする「橋の真ん中あたり」のほうが、このような錯覚に陥りやすいということになります。

そして、この「吊り橋を渡るときのドキドキを、恋のドキドキと勘違いしてしまう」ということを『吊り橋効果』といったりすることもあります。

 

『感情の発端』を読み違えさせるテクニック

さて、この『吊り橋効果』をうまく利用することができれば、『感情の発端』を読み違えさせることができ、「あなたといることが楽しい」と思わせることができる、つまりデートを成功させることができるというわけです。

そのためには、要するに「感情が高ぶるようなことをすればいい」ということになります。

そして、一番手っ取り早いのは「ホラー映画」を見ることです。それも、前評判より怖い映画に行くことが重要です。

なぜなら、ドキドキしたのは映画のせいだとはっきりわかってしまうと、この作戦は失敗するからです。そのため、前評判よりも怖い映画に一緒にいくことで、ドキドキしたのは自分と一緒にいたせいだと思わせるというところがポイントになってくるわけです。

 

まとめ

似たような実験は、他にもたくさんあって、階段を駆け上がった直後に出会った男女は恋に落ちやすい、などというものもあります。

ポイントは、ある感情の原因がわからないときに、人はなんとかしてその原因を作り出そうとする、ということです。

以前、授業を受けていた生化学の先生は「人間はしょせん骨が皮を被ったものにすぎない。それなのに、好きになったりするのは、体内の分泌物による勘違いでしかない。」と口ぐせのようにおっしゃっていました。

ある意味では、人間は自分の気持ちすら、よくわかっていないということです。下手に理論で考えてしまうから、勘違いをしてしまうし、その罠にはまってしまったりするということになります。

また、このテクニックによって始まった恋愛は、その場の気持ちで流されているため、長続きしないとも言われています。このテクニックの活用はあくまでも、きっかけとしての活用と考えておくことが重要です。

 

<参考文献>

史上最強図解 よくわかる恋愛心理学
Posted with Amakuri at 2017.9.1
金政 祐司, 相馬 敏彦, 谷口 淳一
ナツメ社

 

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